花まつりとは?お釈迦様が生まれたときのお話
今回は花まつりについて紹介したいと思います。
お釈迦様が生まれた時のお話を中心にお話しします。
仏具店や、寺院などに足を運ぶと、6つの牙を持つ白い像にお釈迦様が乗り、
天と地を指差し、足元には多くの花が咲いている像があります。ぜひ、一度は見てみましょう。
異国の年中行事を取り入れ、自国の文化と融合することに長けている国、日本。
今日では、ハロウィーン、クリスマス、バレンタインなど西洋の行事が有名になりましたが、
お正月、お盆、お彼岸などの仏教行事も行われています。
さらには、地域や地元によっては、昔から受け継がれている伝統行事も行われています。
お釈迦様の誕生日
約2500年前、ネパール地方をシャーキャ族が治めていました。
シャーキャ族の妃、マーヤー(摩耶)夫人はある夜、変わった夢を見ます。
それは、6つの牙を持つ白い象が、天から降りてきて、夫人の右脇から体内に入る、という夢でした。
象は聖獣とされていたので、夫人はすぐに、自分が跡継ぎを授かる兆しではないかと確信します。
ほどなくして夫人は懐妊し、里帰りの途中で、右脇から子供が産まれました。
王子さまです。王子さまは産まれるとすぐに、四方に7歩ずつ歩き、右手は天を、左手は地を指差して、
「天上天下唯我独尊」
(てんじょうてんげゆいがどくそん)
と、言われたそうです。
その足元には、春に咲く花が綺麗に咲き誇り、
このとき、天から甘露の雨が降り注いだとも言われています。
まさにこの日が4月8日でした。
シャーキャ族の王子、ということから、シャーキャが変化し、
シャカ、釈迦の当て字が使われたと言われています。
甘茶
お釈迦様が生まれたときに、天から降り注いだ甘露をあらわしたものが「甘茶」です。
アマチャヅルという植物の葉を煮出してつくられます。
お祭りのときには、お釈迦様の像に甘茶をかけてあげます。もちろん、私たちも飲むことはできます。
その甘さは、ショ糖の約400~800倍とされていて、
子どもたちからお年寄りまでが甘茶を飲んで、お釈迦様の誕生をお祝いするのです。
天下天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)
お釈迦様が産まれたときに話した言葉です。
調べると様々な解釈の仕方があり、どれが正しいとも載っていません。
私の上にも下にも、また他にも私は一人であり、それはただひとつの存在である。
私たちひとりひとりが、かけがえのない尊い命であり、あるがままに生きていることを自重する。
ひとつの命がこの世に産まれる、それはとてもかけがえのないもので、
唯一無二の存在であることをお釈迦様は自身の誕生をもって、
命あるものに教えてくださったのかもしれません。
花御堂
お釈迦様が産まれたときには、春に咲く花が綺麗に咲き誇っていたと言われています。
花まつりには、レンゲソウ、ヒナゲシ、ヤマブキなど
春を彩る鮮やかな花をたくさん飾りましょう。
日本における花まつり
お釈迦様の産まれた、4月8日に花まつりをする地域もありますが、
場所によっては、5月8日に行う地域もあるようです。
5月はまた、初夏の花を飾り、お祝いします。
まとめ
なんだかんだと年がら年中、何かしらの行事に追われている、お祭り大好きな国、日本です。
でもこれは決して悪いことではなく、国際社会としては有利になるのではないでしょうか。
日本にいけば世界のお祭りが楽しめるとあれば、経済効果も見込めるはずです。
これは日本の最大の特色といえます。高度経済成長期を越えてもなお、
果てのない発展という進路を曲げることはないでしょう。
でもその根底には、ご先祖様を敬う、感謝する気持ちがあることは忘れてはいけません。
お釈迦様の教えがあってこそ、私たちは限られた命で生きることができるのです。
次世代を担う子供たちにも、この想いが途切れることのないよう
伝えていかなければならないのでしょう。